
今治タオルは四国愛媛県北部の地で、百二十年の歴史を刻みつづけてきました。国内最大規模のタオル産地として、
伝統的な製造技術と最新技術を巧みに融合させながら、使い心地を重視したタオルをはじめ、
ファッション・インテリア界にも豊富なタオル(パイル)アイテムを提供しています。
今治タオルがお届けするのは、気がつけばいつも傍にあるタオル、タオルとともに目覚め潤い眠る、
タオルを楽しむライフスタイルです。


今治タオル産地には、高縄山系を源流とする蒼社川の伏流水や霊峰石鎚山より流れ出た地下水など、極めて重金属が少なく硬度成分も低い、晒しや染めに適した良質の水が豊富にあります。
この軟水を用いて晒しを行うことで繊維にやさしい仕上がりとなり、
繊細かつ柔らかな風合いや鮮やかな色が表現できます。
絶えることのない清らかな水を使い、今治タオル産地の染色技術はハイレベルに向上し、
国内最大規模のタオル産地を形成しました。
今治のタオルづくりとその品質を支えているのは、美しく豊富な水資源なのです。


四国の今治には昔から、八十八ケ所の寺を巡る歩き遍路の人々を接待する習慣がありました。
自分のものを人のためにさりげなく差し出す気風と風土と伝統が、
今治タオルに温もりや安らぎを織りこんでいます。
「お接待」の思い遣りがあったからこそ、
人にやさしいタオルをつくる文化が今治に根づいているのです。


今治タオル産地では、単に見栄えや豪華さを追い求めるタオルづくりをしていません。
用途・目的を踏まえ、使い勝手のよいタオルをつくるために、綿を厳選し、
その優位性を引き出すために手間暇をかけた糸と生布の晒しや染めを徹底しています。
また、使い心地のよい良質のタオルをつくることにより、安全で安心して使え、
かつ環境負荷が少ない、人と地球に配慮したタオルづくりをめざしています。



今治タオルの品質基準は、タオル片が水中に沈み始めるまでに要する時間(沈降法)が5秒以内。洗わなくても使い始めから水を吸うタオルと定めています。
汗や水分を素早く吸収するので、お風呂上りに体を拭いても汗をぬぐってもべとつかず、お肌にもやさしいのが特徴です。
製造工程に愛情をそそぎ、綿本来の吸水性のある柔らかさを持続させ、洗濯時に柔軟剤を加えなくても痩せて硬くなりにくいタオルづくりを追究しています。


村上水軍の血を引く先進気鋭の気質は、独自に品質基準を定め、質の向上を進めていくこだわりとして現れています。
今治タオルは、百二十年の歴史を重ねる中で幾多のノウハウを蓄積してきました。
素材選びから、織り、染め、後処理に至るまで、卓越した職人技が相互に協働する完結した産地だからこそ、他に真似のできない新しいものづくりが可能となるのです。
今治タオル産地では品質を確実に保証するため、「四国タオル工業組合」が定める独自の品質基準に合格したものでなければブランドマーク&ロゴの使用を認めていません。
